さくらのみや日記

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おきてがみ

シンドラー社「だけ」が悪いのか?

死亡事故のエレベーター、ブレーキパッド摩耗

今回のエレベーター事故の件だが、今までの事故の経緯を見ている限り、これだけのことを根拠にシンドラー社が悪い!と断言するのはどうだろうか?

確かに随所でトラブルが起きているし、死亡事故も起きているのは事実だが、(朝日の真似をするわけじゃないけれど)だからといって、シンドラー社が悪い!と断言する根拠はない。
正確に言えるとしたら「シンドラー社が悪い確率が高い」くらいだろう。
(ここで誤解無きように述べるなら、シンドラー社が悪くない、と主張したいわけではない)
シンドラー社の遺族への対応がふざけてる!と思う人もいるだろうが、欧米の会社の事、自分たちがいまだ責任が明確かどうかわからないものに対して、おいそれと「すんまへん」とは言えまい。人死になどという重い責任が課せられるならばなおさらのことだ。


自分自身がメーカーに勤めている関係上、こういうトラブル処理やバグ対策の仕事もするので思うことだが、こういうトラブルが起きた場合、まず疑うべきは「運用方法」であって、メーカーではないと思う。ここで言えばメンテナンス・保守をする会社にまず責任の所在があるように思われる。

実際この事故でも、当該機において、それまでもトラブルが起きていたようなので、じゃぁこの当該機をメンテナンスしていたメンテナンス会社ってのは何してたの?と思う。メーカーの立場で言わせれば「どんないいものを作ってもメンテナンスがクソならトラブルが起きるよ」という主張は誤りでもなんでもないと思う。

自動車でも車検制度があるのは、どんなしっかりした車でも、メンテナンスが杜撰ならトラブルが起きるから、というのを前提にした制度だと思うのだが。

もし厳密にシンドラー社の過失を追及するとしたら、杜撰なメンテナンスで誤動作をしても最悪の事態になるというのを防ぐ、というフェールセーフの問題、さらに他に事例がありながら情報を示さなかったことであって、トラブルが起きたことそのものを問題にするのは誤りだと思う。ここを混同すると、盲目的に「シンドラー社クソじゃん!」という批判になってしまう。結局それでは、根本的な解決にはならないだろう。

・世界第2位というシェアがありながら、フェールセーフが杜撰だった。
・他に事故例がありながら喚起を促さなかった。
こういう批判ならありだと思う。

「人間が作った物だから、完璧なんてあり得ない」
そういう視点が技術者には大事なんです。


おきてがみ

▽コメント

 

佐倉さんの記事、興味深く読ませていただきました。
私も技術屋の1人として、仰ることに同意です。
とかく、針小棒大、物事を単純化して報道するマスコミさんには、もう少し、物事の本質を理解して欲しいです。

 

>jokerさま
コメントありがとうございます。
単純に「シンドラー社が悪い」って言ってしまえば簡単なんですけれど、倫理的にはそれでいいかも知れませんが、技術屋さん的には何の解決にもなっていませんよね。
フェールセーフの対策ってのは、技術者にとっては永遠の課題みたいなもんですよね。
100%完璧なシステムなんてありえない。せいぜい99.9%安全なものを、努力で99.99%に、99.999%にする。
技術者ってのはそんな仕事だと思ったりします。

 

>「人間が作った物だから、完璧なんてあり得ない」
なおかつ、それを人間がオペレートするわけですからね。
シンドラー社だけを断罪する前に、
何処にどういう原因があるのかということを
個々の事例に於いて見極めることが
まずは重要な気がしますね。

 

技術屋ではないのですが、メンテの重要性かつ、今回メンテを請け負っていた会社のメンテの杜撰さを知るにつけ、メーカー責任だけではない、ということが分かり、そっちをもっと調査すべき、というスタンスをずっと取り続けています。
マスコミのミスリードが今回の報道でも感じられます。ま、シンドラー社の対応のまずさに起因しているんですが。

 

いいものを作っても、使い方が駄目だと事故になる例です↓
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=432006060706600

 

>KAZZさま
いつもありがとうございます。
いくらいいものを作っても、使い方が駄目だと、やはり事故は起きると思います。
だから、十把一絡げに「シンドラー社が悪い」ってのは、いただけないと思います。
>tetorayadeさま
ブログのご説よみました。
今の段階だけではなんとも言い切れませんが、メンテナンスの方に問題がある可能性が高いと思います。
シンドラー社の態度も日本人の感覚からは、誠実とは言える物ではありませんが、その是非と技術的な問題点を指摘するのは別でないといけません。私はそう思います。

 

私も技術者で製品を出す側なのですが、
お客さんの使い方やメンテの仕方次第では、
誰も予想しなかったトラブルが起きることがありますよね。
報道はまるでシンドラー社が悪いと言い切るようなものが多いですが、
それにしてはそれを示すデータが脆弱だと思います。
もっと冷静にやってほしいですね。

 

はじめまして。
私も今回の報道が感情的で問題の本質を突いていないことに不満を感じている者の一人です。ご意見に全く同感です。
ネットを見ているとやはり同じように感じている人が多いのだなと思いました。

 

 こんにちは。こちらにコメントを書くのは初めてですが、よろしくお願いいたします。
 私も、マスコミに乗せられていた一人です。あれほど、マスコミは信用しては行けないと思いつつ…。やはり、視野狭窄は行けませんね。どんどん意固地になってゆきます。
 佐倉様の今回のエントリを拝読して、単純な見方をしないように気をつけよう、と思いました。
 勉強になります。ありがとうございます。
 

 

>チョロQ様
私もマニュアルを読まずに製品を使う客に難儀したことがあります。
ものづくりの側の人間の認識では、製品の製作と同時にメンテも重要ってのは普通の認識だと思うのですが、世間一般ではそうでないのかも知れません。少なくともマスコミでは。
チョロQさんのブログを見ていて思ったのですが、飛行機がトラブルを起こした時は、運営会社(JALとかANAとか)が非難されますが、ボーイングやエアバス社がやり玉に挙がることはないのに、と思ったりもしました。
マスコミってよくわからん。
>j.seagullさま
感情的に「シンドラー社ダメじゃん」って思うのは自由ですし、気をつけよう、乗らんとこ、と思うのは自由ですけれど、問題解決の本質の見極めには役に立たない気がします。
大切なのは、原因の追究と再発防止ですからね。
>いわとびぺんぎんさま
某掲示板ではお世話になっております。
今回のネタは技術系のネタで、自分の本職の部分なので、割合冷静に分析したつもりです。
政治ネタになると、ご存じの通り「ネット右翼」的になってしまうので、私も自戒したいところです。
なるべく事実だけを見極めたいところですが・・・ニュースなんかでは、だいぶ振り回されっぱなしの気がします。
これからもよろしくです。

 

今日の地元紙の朝刊にエレベーター業界のことが載っていました。
それによるとエレベーター業界は
「閉鎖的」
な業界のようで、エレベーター製造企業は、エレベーターを造って納入するだけでは儲からないそうです。そこで、保守契約を結んでその中で利益を出しているのが現状だそうで、近年、「独立系」といわれるエレベーター保守専門企業が、製造系企業の保守契約金額の2/3の値段、つまり安値で契約する場合が増えてきたそうです。
当然保守契約会社側からは、保守のための資料や情報を、企業側に求める事になるのですが、製造側は身を削ることに繋がるこのような行為は当然、拒否します。
こうした情報が保守側に充分に伝わらないが為に、要するに「保守漏れ」が発生して今回の事故に繋がったのではないかというものでした。
すなわち業界同士の軋轢がお客様の「安全」にしわ寄せが行ったのではないかというものでした。
ご一考になれば・・・。

 

私も技術者ですし,エレベータの仕事をしたことがありますが,全く同感ですね。保守会社エス・イー・シーエレベーターの,ブレーキパッド不良を放置した従業員の業務上過失致死以外のなにものでもないとおもいます。過剰なメーカーたたきだと思います。しかし,過剰なクレームに応えている国内のメーカーの方が安全率が高いというのは,結果としてはあると思いますが,それがコスト高に結びついているのも確かです。低コストと安全を別べつに責めているマスコミは勝手なものだと思います。コストをけちったら,安全率は下がるに決まってます。それを使用者が決めるのが自己責任ってものです。

 

日本人は「機械は壊れない」と神話にどっぷりつかっているので、メンテナンスという概念が欠落しています。
車がいい例です。ユーザー車検で安くあげて、どんどん危険に近づいていることに気づきません。
日本車は壊れませんからね、車検のたびに買い換えたなら・・・
基本的に機械は壊れるように作ってあると言っても過言ではないこの消費経済で長持ちさせるには相応のメンテナンスを施さないといけないことを知るべきだし、メーカー側が教えるべきだと思います。
ちなみに「メルセデスベンツ」のパンフレットにはちゃんと
「メルセデスといえども完璧に安全ではなくお客様次第です」というような文面が掲載されていたはずです。

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