さくらのみや日記

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おきてがみ

困った歴史観

安倍首相へ 歴史を語ることの意味

 1940年6月。欧州に暗雲がたれこめていた。ナチス・ドイツが破竹の勢いで進撃し、フランスもあっけなく軍門に下った。イギリスの命運も風前のともしびかと思われた。

 そのとき、首相チャーチルはこう述べた。「イギリスの戦いが今や始まろうとしている。もしイギリス帝国と連邦が千年続いたならば、人々が『これこそ彼らのもっとも輝かしい時であった』というように振る舞おう」

 第2次世界大戦の最も厳しい時に、英国民を鼓舞した演説の一節である。後世の人々が私たちを見ているという言い回しには、人の心を揺さぶるものがある。

 彼の覚悟の背後には、歴史を経ても通用する価値への強い信念がある。20世紀を代表する名演説のひとつだ。

 ところが、そのチャーチル首相を尊敬するという安倍首相の、歴史をめぐる発言には疑問を持つことが多い。首相は保守とは何かを聞かれて、こう答えた。

 「歴史を、その時代に生きた人々の視点で見つめ直そうという姿勢だ」。言いたいことは、侵略や植民地支配について、今の基準で批判するのではなく、当時の目線で見よということなのだろう。

 この考えは、歴史について半分しか語っていない。過去の文書を読み、歴史上の人物の行動を理解するとき、時代の文脈を踏まえることは言うまでもない。だが、それは出発点にすぎない。

 さらに一歩進んで、歴史を評価するとき、その時代の視線を尺度にしたらどうなるだろうか。歴史には様々な暗黒面がある。人間が人間を動物のように扱う奴隷制や人種差別、ホロコーストなどの大量虐殺。それぞれはその体制の下では問題にされなかった。

 私たちは時代の制約から離れて、民主主義や人権という今の価値を踏まえるからこそ、歴史上の恐怖や抑圧の悲劇から教訓を学べるのである。ナチズムやスターリニズムの非人間性を語るのと同じ視線で、日本の植民地支配や侵略のおぞましい側面を見つめることもできるのだ。

 安倍氏の言う歴史観は、歴史の持つ大切な後半部分が欠けている。

 安倍氏の歴史観にはもうひとつ奇妙な点がある。肝心なことになると、歴史家に評価をゆだねてしまうことだ。

 5日の衆院予算委員会では、村山談話などを個人として受け入れる考えを示し、従来の姿勢を改めつつあるものの、民主党の菅代表代行に満州事変の評価を問われると「政治家は謙虚であるのが当然であろう」と答えを避けた。

 安倍氏は民主主義や平和を重んじてきた戦後日本の歩みは誇るべきだと語っている。ならばその対比としての戦前にきちんと向き合ってこそ説得力を持つ。

 政治家が歴史の前に謙虚であるべきなのは、チャーチルに見られるように、現代の行動の評価を後世がするという緊張感からなのだ。単に歴史を語らないのは、謙虚ではなく、政治家として無責任、あるいは怠慢と言うしかない。



今日の社説はひどかったというか朝日的には正常運転でしたね。
この文章を読んで思ったことは、なんというか歴史についての謙虚な姿勢が見られない傲慢な姿勢だなぁということ。

 さらに一歩進んで、歴史を評価するとき、その時代の視線を尺度にしたらどうなるだろうか。歴史には様々な暗黒面がある。人間が人間を動物のように扱う奴隷制や人種差別、ホロコーストなどの大量虐殺。それぞれはその体制の下では問題にされなかった。

 私たちは時代の制約から離れて、民主主義や人権という今の価値を踏まえるからこそ、歴史上の恐怖や抑圧の悲劇から教訓を学べるのである。ナチズムやスターリニズムの非人間性を語るのと同じ視線で、日本の植民地支配や侵略のおぞましい側面を見つめることもできるのだ。



なんて言ったって、歴史なんてモノは、大東亜戦争以前の歴史も評価しないといけないのだから、そういうのを現代の基準で語ってしまえば、大化の改新なんてテロリズムだし、信長の天下布武だって内ゲバだろということになってしまうわけで、そんな基準でモノを語っても仕方ないでしょうよ。
藤原鎌足や織田信長に民主主義だの人権主義の高邁さなんかを説いても鼻で笑われると思うよ。

だから、そういう現代の価値観とは隔離された、客観の位置で評価をするために、歴史学者というのは存在価値があるのではないか?と私は思うんですけれどもね。

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靖国神社:遊就館の記述修正 米国の批判に配慮--アジア関連変更せず

atsuさんのところのコメント欄でも書きましたが、これは正直困った、という感じ。大沢親分風に言えば「靖国神社に喝!」という気分です。

こうもあっさりアメリカの言い分を呑んでしまうようでは、対象がアメリカになっただけで結局媚中媚韓の人たちと変わらないことになってします。それともアメリカの言い分は正しくて中国・韓国の言い分は誤りだという明確な証拠でもあるのだろうか?あるのだったら、それをきっちり明示すべきだろうし、それを主導した岡崎氏も、修正に至った経緯をきっちり説明して貰わないと示しが付かないと思うのだが。

いずれにせよ、アメリカと政治関連で連帯すべしとは思うけれど、ここまで親米になってしまうと、それはそれで弊害にしかならないと思う。

朝日はともかく、靖国神社も、ちゃんとしたぶれない歴史観を持って説明してくれないと。それを心の拠り所にしている人の期待を裏切ることがあると、支持している人も離れて行ってしまうよ。

おきてがみ

▽コメント

 

米国の圧力に屈した感は有りますが、何れにせよ靖国神社の選択
だと思います。靖国神社に米国の「苦情」に従う義務は無いのですから。

逆に言えば靖国神社の自己責任ですね。

 

こんにちは。
>藤原鎌足や織田信長
一応歴史をやってる者から言わせてもらいますと、確かにこうした時代の人間に現代の尺度は当てはまりませんが、近代以降となりますと話は違ってくるのではないでしょうか?特に問題になってくるような1930~40年代には民主主義国家も多数存在していましたし。アメリカでは1960年代まで人種隔離政策がありましたが、あれを「当時の価値観」ということだけでは語れないでしょう。
植民地支配につきましても、併合した頃と1940年代では世界の見方も変化してきています。もともと日本は「遅れてきた植民地帝国」でもあったわけで、むしろ19世紀的価値観を厳格に受け入れたために世界の趨勢と摩擦を起こした、という研究もあります。

 

>abusan様
うーん、確かにそうなんですけれど、そこにお参りしている身としては、なかなか考えさせられるものですよ。

>虎哲様
>特に問題になってくるような1930~40年代には民主主義国家も多数存在していましたし。アメリカでは1960年代まで人種隔離政策がありましたが、あれを「当時の価値観」ということだけでは語れないでしょう。

それもまた、近現代の価値観では確かに否定されるべきかも知れませんが、我々が今常識と思っていることが、例えば100年先、1000年先に常識である、という保証はないですよ。
その時代に、何かの経緯で「人種隔離政策」が世界共通で当たり前の認識となっていたとしたら、アメリカの人種隔離政策は「先見性のある政策」と評価されるかも知れません。
つまり、正義や常識なんてものはその時代に応じて変化するので「その時代の常識」を無視して歴史を語るのは危険だと、私は思っています。
朝日新聞の社説では、そこを一概に「民主主義や人権という今の価値」だけで「ナチズムやスターリニズム」を語ろうとするのは「その時代の常識」を無視して語ろうとしているのでは?と感じてしまいます。(もちろんその時代の常識からしてもナチズムやスターリニズムは非常識だとは思いますけれどもね)

日本が「遅れてきた植民地帝国」故に悲劇に巻き込まれたのは納得ですね。
そこを正確に見抜けなかったこと、そして回避する術が見つけ出せなかったのが、悲劇の悲劇たる所以だと思います。日本人にとっては。

 

ご返答ありがとうございました。
>「その時代の常識」を無視して歴史を語るのは危険だと、私は思っています。
全くその通りなんですよ。ただ、「その時代の常識」が「誰の」常識なのかも見とかないといけません。軍人や政治家レベルの常識なのか、知識人やマスコミなのか、それとも一般国民なのか。また常識に立ち向かった少数がいたからこそ変化が起きて現在もあるわけですから。
>今の価値
核武装が将来肯定される価値になるような世の中は、私は嫌ですけどね。相対的なレベルで処理されうる価値観と、絶対的に保持しなければならない価値観というのはあると思いますし。核否定は絶対的なレベルのもの、と考えたい。人間の生存が脅かされるものである限りは。

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日本と桜の花と寝台特急「さくら」をこよなく愛する、そして最近カメラに目覚めたのんきなエンジニア。
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