さくらのみや日記

さくらと日本と鉄道好きな、野良プログラマのブログ。

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おきてがみ

田母神論文とその周辺のイタタさ

いろいろ時間が経っているうちに、田母神論文について書こうか書くまいかとか、逡巡しているうちに、多くの人が書いてしまっていたというか。

まずは肝心の論文ですが
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf
主張の右左論はおいて歴史な視点でもってこの文章を読むと、あまりにお粗末な文章というのがわかります。細かいことはここではやりませんが、基本的に、世間の評価という意味では、「トンデモ」の類をぬぐいきれないものです。

そもそも、この空幕長が定年という形で退役になったのは、元々は内規に触れる行為があったからで、論文の右・左の思想での問題ではないのに、マスコミほかはそこに問題をもっていきたがるというか。
これはマスコミのNG点

つづいて自称保守な人。自称保守な人も、私みたいに言うことおかしいし、やってることは違反やろ!という目で見ている人もいれば、良いこと言っているんだから、内規違反なんていいやん!というさらっとシビリアンコントロールを越えて2.26事件でも起こしそうな人もいたり。

そんなのが保守の重鎮なんてものだったら、頭がクラクラしてきます。保守言論も地に墜ちたと。

最後に雪齋さんの文章でも紹介しておこう


■ 田母神航空幕僚長更迭の件について記してみる。 
 雪斎も、件の論稿を読んでみた。
 率直にいえば、雪斎は、この論稿には高い評価を与えられない。「不可」に限りなく近い「可」というところである。「不可」にしなかったのは、「自分と意見を異にする論稿は、否定的に評価する」真似は、したくないからである。少なくとも、懸賞論文で「最優秀」を取るようなものではあるまい。選考した人々の見識は、どうなっているのであろうか。
 というのも、これは、雑誌『正論』辺りに載ったならば、航空幕僚長が書いたということを除けば、他の論稿に埋没するような「没個性的な」中身であるからである。とある漫画家の漫画に影響されて、保守論壇の作品に触れ始めた若者が、そういうものを必死になって真似して自前の論稿を書けば、こういうものができるという風情であろう。要するに、この論稿を航空幕僚長が書く「必然性」が、まったく判らないのである。

 たとえば、田母神論稿で提起された集団的自衛権行使の許容、武器使用基準の緩和、攻撃的兵器(策源地攻撃能力)の保持が、日本の安全保障政策上、必要であることは、雪斎を含む日本の安全保障研究者の間では半ば「共通の認識」になっている。たとえば、こういうレポートを読んでみればいい。その点に」関しては、田母神論稿は、「正しい」論稿である。こういうことは、雪斎は、飽きるほど語っている。因みに、日本核武装論が沸騰した頃に、雪斎は、トマホーク・ミサイルの導入を提起したことがある。
 しかし、田母神論稿に関しては、何故、歴史認識の開陳をやっているのかが、理解できない。こうした歴史認識の開陳は、政治(活動)家や思想家ならばやるかもしれないけれども、航空軍事組織のトップとしての職務とは、
まったく関係のないことである。「日本は侵略行為をしたのではない」云々という議論は、「そもそも、貴官が、それを語って何の意味があるのか」と雪斎は、いいたくなる。
 これは、中山成彬前国土交通大臣の失職と同じ趣がある。
 要するに、「文教族とはいえ、国土交通行政を所管する立場の人物が、安易に所管外のことに言及してよいのか」ということである。所管外のことに口を閉ざせということではない。所管のことに精力を傾注しない真面目さが疑われるということである。もっとも、石破茂農相のような人物ならば、所管外のことでも軍事を語るのには、違和感を覚えないけれども…。
 こうした「時と場所と場合を」わきまえない論稿や発言は、それに共鳴する人々からは「正しい議論」と評されても、「賢明な議論」とはなりえない。 雪斎は、政治家や政府高官の発言は、「時宜を得た」ものかどうかで先ず評価されるべきであると考えているので、「正しい儀論」と「賢明な議論」を比べれば、「賢明な議論」にこそ高い評価を与える。田母神論稿も中山発言は、「賢明な議論」ではないのである。
 しかし、多分、保守論壇方面は、「自分に近いことを言ってくれた」ということだけで、彼らを擁護するのであろう。もしかしたら、保守論壇方面は、此度の紛糾にも、左翼層の「悪意」をかぎつけるのかもしれない。保守論壇方面にとっては、政治上の「慎慮」に対する認識は、もはや希薄なものでしかないのであろう。こうして、ますます保守論壇方面は「蛸壺」と化す。
    ◆
 この紛糾は、実は、「軍事を語る人々=右翼」という従来からのステレオタイプを見事に補強するものになったようである。田母神論稿を内心、最も喜んでいるのは、旧来の平和主義者層や左翼層であろう。彼らにしてみれば、「それ見たことか…」という気分なのではないであろうか。
 もっとも、田母神論稿を批判する進歩・左翼系「「識者」の声というものは、どう観ても定型的である。たとえば、この記事で紹介された「小学校から勉強しなおせ」というのコメントは、明らかに言い過ぎであろう。田母神氏の世代は、小学校のときに、「あの戦争は侵略戦争でした」と教えられたであろうか。、「自分と意見を異にする論稿は、否定的に評価する」偏狭さをあらわしたコメントと呼ぶほかはない。また、この記事が伝えるように、「文民統制が危ない」」という議論も、かなりおかしい。問題発覚後、即時に更迭という対応が採られたことは、「文民統制が機能した」ことの証左ではないか。現在の日本の「政軍関係」を馬鹿にしてもらっては困る。
 実際のところ、陸海空三自衛隊は、特に1990年代以降、旧来の平和主義者層や左翼層の懸念を払拭しつつ、慎重に「国際貢献」の実績を積み重ねてきたのである。こうした実績は、「日本の自衛隊は、往時の日本の軍隊とは違う」という「共通の認識」の裏づけになっていることは、間違いない。。何のために、イラク派遣自衛隊部隊が給水車に「キャプテン翼」のステッカーを貼り付けるようなことを^したのか。総ては、「われわれは、旧軍とは違う」ということを言うためである。そうした「共通の認識」の上に立って、現在でも活動の幅を広げる努力が一歩一歩、進められているのである。インド洋給油活動再延長というのも、そうした努力の一環なのである。
 田母神論稿は、そうした過去十数年の活動の成果に、大きなダメージを与えるものであろう。田母神論稿のもうひとつの「愚かさ」というのは、このことである。
    ◆
 「軍事」と「保守論壇」を切り離したほうがいい。
 そして、「軍事」を忌避するのが「リベラル」の証だという思考も、退場させたほうがいい。
 田母神論稿に絡む紛糾は、そうしたことを考えていた雪斎にも、迷惑な代物である。
 「愚かな味方」と「賢明な敵」のどちらかを選ぶなら後者を選ぶというのは本当のことである。



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田母神論文とその周辺のイタタさ

いろいろ時間が経っているうちに、田母神論文について書こうか書くまいかとか、逡巡しているうちに、多くの人が書いてしまっていたというか。

まずは肝心の論文ですが
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf
主張の右左論はおいて歴史な視点でもってこの文章を読むと、あまりにお粗末な文章というのがわかります。細かいことはここではやりませんが、基本的に、世間の評価という意味では、「トンデモ」の類をぬぐいきれないものです。

そもそも、この空幕長が定年という形で退役になったのは、元々は内規に触れる行為があったからで、論文の右・左の思想での問題ではないのに、マスコミほかはそこに問題をもっていきたがるというか。
これはマスコミのNG点

つづいて自称保守な人。自称保守な人も、私みたいに言うことおかしいし、やってることは違反やろ!という目で見ている人もいれば、良いこと言っているんだから、内規違反なんていいやん!というさらっとシビリアンコントロールを越えて2.26事件でも起こしそうな人もいたり。

そんなのが保守の重鎮なんてものだったら、頭がクラクラしてきます。保守言論も地に墜ちたと。

最後に雪齋さんの文章でも紹介しておこう


■ 田母神航空幕僚長更迭の件について記してみる。 
 雪斎も、件の論稿を読んでみた。
 率直にいえば、雪斎は、この論稿には高い評価を与えられない。「不可」に限りなく近い「可」というところである。「不可」にしなかったのは、「自分と意見を異にする論稿は、否定的に評価する」真似は、したくないからである。少なくとも、懸賞論文で「最優秀」を取るようなものではあるまい。選考した人々の見識は、どうなっているのであろうか。
 というのも、これは、雑誌『正論』辺りに載ったならば、航空幕僚長が書いたということを除けば、他の論稿に埋没するような「没個性的な」中身であるからである。とある漫画家の漫画に影響されて、保守論壇の作品に触れ始めた若者が、そういうものを必死になって真似して自前の論稿を書けば、こういうものができるという風情であろう。要するに、この論稿を航空幕僚長が書く「必然性」が、まったく判らないのである。

 たとえば、田母神論稿で提起された集団的自衛権行使の許容、武器使用基準の緩和、攻撃的兵器(策源地攻撃能力)の保持が、日本の安全保障政策上、必要であることは、雪斎を含む日本の安全保障研究者の間では半ば「共通の認識」になっている。たとえば、こういうレポートを読んでみればいい。その点に」関しては、田母神論稿は、「正しい」論稿である。こういうことは、雪斎は、飽きるほど語っている。因みに、日本核武装論が沸騰した頃に、雪斎は、トマホーク・ミサイルの導入を提起したことがある。
 しかし、田母神論稿に関しては、何故、歴史認識の開陳をやっているのかが、理解できない。こうした歴史認識の開陳は、政治(活動)家や思想家ならばやるかもしれないけれども、航空軍事組織のトップとしての職務とは、
まったく関係のないことである。「日本は侵略行為をしたのではない」云々という議論は、「そもそも、貴官が、それを語って何の意味があるのか」と雪斎は、いいたくなる。
 これは、中山成彬前国土交通大臣の失職と同じ趣がある。
 要するに、「文教族とはいえ、国土交通行政を所管する立場の人物が、安易に所管外のことに言及してよいのか」ということである。所管外のことに口を閉ざせということではない。所管のことに精力を傾注しない真面目さが疑われるということである。もっとも、石破茂農相のような人物ならば、所管外のことでも軍事を語るのには、違和感を覚えないけれども…。
 こうした「時と場所と場合を」わきまえない論稿や発言は、それに共鳴する人々からは「正しい議論」と評されても、「賢明な議論」とはなりえない。 雪斎は、政治家や政府高官の発言は、「時宜を得た」ものかどうかで先ず評価されるべきであると考えているので、「正しい儀論」と「賢明な議論」を比べれば、「賢明な議論」にこそ高い評価を与える。田母神論稿も中山発言は、「賢明な議論」ではないのである。
 しかし、多分、保守論壇方面は、「自分に近いことを言ってくれた」ということだけで、彼らを擁護するのであろう。もしかしたら、保守論壇方面は、此度の紛糾にも、左翼層の「悪意」をかぎつけるのかもしれない。保守論壇方面にとっては、政治上の「慎慮」に対する認識は、もはや希薄なものでしかないのであろう。こうして、ますます保守論壇方面は「蛸壺」と化す。
    ◆
 この紛糾は、実は、「軍事を語る人々=右翼」という従来からのステレオタイプを見事に補強するものになったようである。田母神論稿を内心、最も喜んでいるのは、旧来の平和主義者層や左翼層であろう。彼らにしてみれば、「それ見たことか…」という気分なのではないであろうか。
 もっとも、田母神論稿を批判する進歩・左翼系「「識者」の声というものは、どう観ても定型的である。たとえば、この記事で紹介された「小学校から勉強しなおせ」というのコメントは、明らかに言い過ぎであろう。田母神氏の世代は、小学校のときに、「あの戦争は侵略戦争でした」と教えられたであろうか。、「自分と意見を異にする論稿は、否定的に評価する」偏狭さをあらわしたコメントと呼ぶほかはない。また、この記事が伝えるように、「文民統制が危ない」」という議論も、かなりおかしい。問題発覚後、即時に更迭という対応が採られたことは、「文民統制が機能した」ことの証左ではないか。現在の日本の「政軍関係」を馬鹿にしてもらっては困る。
 実際のところ、陸海空三自衛隊は、特に1990年代以降、旧来の平和主義者層や左翼層の懸念を払拭しつつ、慎重に「国際貢献」の実績を積み重ねてきたのである。こうした実績は、「日本の自衛隊は、往時の日本の軍隊とは違う」という「共通の認識」の裏づけになっていることは、間違いない。。何のために、イラク派遣自衛隊部隊が給水車に「キャプテン翼」のステッカーを貼り付けるようなことを^したのか。総ては、「われわれは、旧軍とは違う」ということを言うためである。そうした「共通の認識」の上に立って、現在でも活動の幅を広げる努力が一歩一歩、進められているのである。インド洋給油活動再延長というのも、そうした努力の一環なのである。
 田母神論稿は、そうした過去十数年の活動の成果に、大きなダメージを与えるものであろう。田母神論稿のもうひとつの「愚かさ」というのは、このことである。
    ◆
 「軍事」と「保守論壇」を切り離したほうがいい。
 そして、「軍事」を忌避するのが「リベラル」の証だという思考も、退場させたほうがいい。
 田母神論稿に絡む紛糾は、そうしたことを考えていた雪斎にも、迷惑な代物である。
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日本と桜の花と寝台特急「さくら」をこよなく愛する、そして最近カメラに目覚めたのんきなエンジニア。
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